今日は本の紹介をしたいのですが
カテゴリーは［音楽］にしました。
辻仁成の作品だし。

『99才まで生きたあかんぼう』
試し読みはコチラ。



お小遣いも入ったコトだし、
ひさしぶりに本を買おう。活字に触れよう。
買うなら、数年前少しだけ立ち読みして
読みやすかったもんでずっと狙ってたコレを。
ってなワケで探したら文庫本化されてた。やりぃ。

２ページずつ簡潔に、０才、１才、２才………と
最初は誰もが経験する微笑ましい光景が淡々と。
ところが様々な失敗やアクシデントを経て、
あかんぼうの人生は思いもよらぬ方向に展開します。

ま、考えてみれば全くの平凡な
波乱のない人生なんて有り得ませんよね。

スケールがデカくなるにつれて
当然、好調と不調の波も激しいものに。

「わたし」って誰？　ここは日本？　時代は？
当初抱いた疑問や謎なんか
全然どうでもよくなってきます。
それくらいのイレギュラーっぷり。

これ以上内容言ったらつまらんくなるで
この辺でやめとこうかし。うん。
楽しみを奪っちゃいかん。


この作品に感動しないとすれば、
その方は赤ちゃんに触れたことがないとか
子供が嫌いだったりするんでしょうか。
でも「人間は死ぬまで赤ん坊」なのだと、
あとがきで仁成はきっぱり言い切っています。


年老いたあかんぼうが「笑っている。」

最期の瞬間は、笑っていたい。
誰だってそう思ってるはずですよね。